辛夷が入っていると
牛膝が入っていると
柴胡が入っていると 他の生薬を引き連れてどこに向かうのか?

【辛夷の案内先】
辛夷は他の生薬と引きつれて、鼻へ向かう。副鼻腔炎に汎用される葛根湯加川芎辛夷や辛夷清肺湯がその代表である。

No.2(葛根湯加川芎辛夷)

No.104(辛夷清肺湯)

【牛膝の案内先】
牛膝は他の生薬を引きつれて、下肢へ向かう。たとえば坐骨神経痛や足のしびれに汎用される牛車腎気丸、これは上肢にはあまり効かない。事実、臨床応用も腰や下肢に集中している。上肢のしびれには桂皮を含んだ桂枝加朮附湯(18)を用いるとよい。

No.107(牛車腎気丸)

No.97(大防風湯)

*例外: 大防風湯によく似ている疎経活血湯(53)は牛膝を含んでいるが、羗活や威霊仙などの他の生薬の働きで遊走性の全身の痛みをカバーしている。

【柴胡の案内先】
 「肝」とは肝臓ではなく、気と血の流れや感情を調節する機能を指す。

その肝がストレスなどで失調をきたすと、精神系や循環器系、消化器系とさまざまな症状を引きおこす。肝の失調を改善する生薬を「疏肝薬」といい、柴胡、枳実、香附子などがある。とくに柴胡は「肝の案内人」とも呼ばれる。

No.12(柴胡加竜骨牡蛎湯)

No.54(抑肝散)

No.80(柴胡清肝湯):肝は目に通じる。よってアレルギー性結膜炎などにも応用される。